クエン酸で疲労回復!・・・酢
産地と属性
酢の製造は、3世紀ごろから始まる。酒とともに中国から伝わった。
原料や製法の違いから、醸造酢と合成酢に分類される。
料理の味付けに使われるようになったのは鎌倉〜室町時代で、江戸時代に「にぎり寿司」が登場して、合わせ酢も始まる。
栄養成分の働き
酸味のもとでもあるクエン酸や酢酸といった有機酸には強い殺菌力があり、食中毒の予防となる。
クエン酸や酢酸には、疲労の原因のもとである乳酸を分解する作用があるため、血行をよくして疲労回復を助ける。
血液中の乳酸の蓄積を抑制するのも助ける。
ミネラルの吸収や消化吸収を高めるのにも役立つ。
*バルサミコ酢
ワインを原料とするイタリア独特の酢。価格は高め。
*穀物酢
麦や大豆、とうもろこしなどが原料。癖がない。
*ワインビネガー
ぶどう果汁原料で赤と白がある。洋食全般に。
*米酢
米が原料。酸味、甘味、旨味とコクがある。
*りんご酢
フルーティーで軽い味。マリネやドレッシングに。
*黒酢
原料は玄米(一部麦)。味わいが濃く中華料理に。
栄養成分
酸味のもとである酢酸、グルコン酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸など有機酸。
多くはないが、カリウム、マグネシウム、ナイアシンといたミネラルも含む。
注意点
健康を考えて選ぶなら、石油を原料にしてつくられる合成酢よりも、食物を原料として製造している醸造酢を。
殺菌力が高いので常温の冷暗所で保存可能だが、できれば冷蔵庫で。
ポイント
生ものを処理したまな板や包丁を、食塩を加えた酢に1時間つけておくことで殺菌効果を得ることができる。
体にも美味しい酢のパワー!
酢が古くから大切にされてきた理由は4つ。⑴強い殺菌力と防腐力。⑵食欲増進作用。⑶調理効果:魚などの生臭さを消す。塩辛さを和らげる。アク抜き。変色防止。⑷健康効果:体を柔らかくし、疲労回復、肩こり、高血圧予防、糖尿予防、がん予防、動脈硬化予防などの効果。近年は脂肪分解促進の効果を認められ、ダイエットにも人気。
覚えておきたい合わせ酢
二杯酢
しょうゆ、米酢格大さじ1を混ぜ合わせる。タコ、イカ、貝類など旨味のある食材の和物に。
三杯酢
しょうゆ、米酢、みりん各大さじ1を混ぜ合わせる。ほんのり甘い。海藻や野菜の酢の物に。
寿司酢
米酢2分の1カップ、砂糖大さじ5、塩小さじ1強を混ぜ合わせる。醤油を加えて酢の物にも。
南蛮酢
赤唐辛子1本、だじ汁、米酢、醤油各大さじ4、みりん、砂糖各大さじ1を一煮立ち。
*カンタン酢レシピ動画