鼻に抜ける辛みと爽やかな香り・・・刺身のお供わさび(山葵)
産地と属性
アブラナ科ワサビ科の多年草。
日本が原産で、静岡、長野、東京が主な産地。山間の清流のあるとこところに自生する。
通年収穫ができるが、秋の終わりから冬にかけてが旬。日本に自生する植物としてはもっとも古く、718年に刊行された『賦役令』という書物には、ワサビが年貢として収められていたことが記録されている。
江戸時代から、栽培が始まった。栽培のための条件が厳しく、稀少価値となっている。
栄養成分の働き
刺激性のある辛みの成分であるシニグリンやアリルカラシ油は、すりおろすと酵素の働きで辛くなり、強い殺菌力がある。食欲を増進させる働きもある。最近の研究では、O-157やサルモネラ菌に対しても殺菌作用があると報告されている。
魚介類の寄生虫の発生を抑える働きを助ける。
血中の血小板が固まるのを抑制し、血栓の予防に役立つ。
栄養成分
カリウム、カルシウム、カロテン、ビタミンB2、ビタミンC、食物繊維
ポイント
刺激がつよいため、胃潰瘍、十二指腸潰瘍があるときは控える。
市販のチューブと山葵の違い
チューブ入りのワサビの大半は、同じアブラナ科の西洋わさびの根を粉末にし、葉緑素を加えて色つけしたものをベースに作られている。そこにワサビを加えたものを「本ワサビ入り」あるいは「生本ワサビ入り」と表記。「本ワサビ100%をうたうものでも、辛みや風味が飛ばないよう添加物を加えてあり、また使用されているワサビの生産国が不明な場合も。
苦味を消すには?
苦味がある場合は砂糖をほんの少し加えると食べやすくなる。
*カンタンワサビを生かしたおすすめレシピ動画