保存性の高いタンパク質・・・ソーセージ
産地と属性
牛・豚・鶏などの挽肉を塩やコショウ、ハーブなどの香辛料で味付けし、ケーシングと呼ばれる袋状の皮膜に詰めた保存食。
歴史的にはハムよりも古い時代から作られている。
ドイツ語ではヴルスト(wurst)、フランス語ではソシス(saucisse)、日本では腸詰(ちょうづめ)とも呼ばれる。
作り方や大きさ、材料によって色々な分類がされており、その主なものは下記の通り。
なお、名称にヨーロッパの都市名がつくものが多いが、発祥地というわけではない。
<ウィンナーソーセージ>
挽肉などの材料を、羊の腸に詰めて加工したもの。人工のケーシングに詰める場合は、太さ(直径)が20mm未満のものを指す。人気が高く薫製したものも。ホットドッグにも欠かせない。
<フランクフルトソーセージ>
挽肉などの材料を、豚の腸に詰めて加工したもの。人工のケーシングに詰める場合は、太さ(直径)が20mm以上36mm未満のものを指す。
<ボロニアソーセージ>
挽肉などの材料を、牛の腸に詰めて加工したもの。人工のケーシングに詰める場合は、太さ(直径)が36mm以上のものを指す。そのまま食べる冷菜やオードブルに。
<ドライソーセージ>
挽肉などの材料をケーシングに詰め、水分が35%以下になるまで乾燥させたもの。サラミソーセージがその代表格。
なお、水分が55%以下35%未満のものは「セミドライソーセージ」と呼ぶ。酒のつまみに人気。
<リオナソーセージ>
リヨン風。製法はボロニアソーセージと同じだが、グリンピースや野菜類、穀物、チーズなどが加えられたもの。
<魚肉ソーセージ>
魚のすり身をケーシングに入れて加熱・滅菌した練り製品の一種。
「フィッシュソーセージ」とも呼ばれる。JASには、魚肉及び鯨肉の原材料に占める割合(重量)が50%以上のものという規格がある。
その他、乾燥や燻煙などの加熱処理を行っていない「生ソーセージ」もある。
栄養成分とその働き
牛・豚・鶏肉を主材料として作られているソーセージには、動物性のたんぱく質が豊富に含まれている。
豚肉を主な材料としているものには、ビタミンB1、B2などのビタミン類も含まれている。
その他、血圧の調整や摂取した栄養素を全身に運ぶ働きのあるナトリウムや、血液中の赤血球を作り細胞に酸素を送る役割のある鉄分なども。
また、脂質を多く含んでいるため摂り過ぎには注意が必要だが、効率よくエネルギーに変わるため疲労回復や体力維持には適している。
注意点
スーパーなどで売られている袋詰めソーセージの「賞味期限」は3週間程度のものが多い。
冷蔵庫で保管すれば賞味期限を過ぎてもしばらくの間は食べることが可能だが、あまり長い期間を過ぎたものは注意が必要。
表面の色や臭い、味などで判断すること。
一方、生ソーセージの場合は通常4~5日間の「消費期限」が記されている。
こちらは加熱していないため、消費期限内に食すること。
魚肉ソーセージは、常温でも3~5ヶ月程日持ちするものが多い。
とはいえ、こちらもあまり長い期間過ぎたものは注意が必要となる。
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ポイント
ドライソーセージは、乾燥させて作られているため、他とくらべて重さあたりのカロリーは高い。
逆に魚肉ソーセージは通常のソーセージの半分ほどのカロリーしかないため、ダイエット中の人は上手く使い分けると良い。
赤いウインナーは日本独自のソーセージで、畜肉中心のものと魚肉のものに大きく分けられるが、魚肉中心のものは戦後の食糧難時代に作られた名残りでもあり、北海道を中心に食されている。
ジューシーに焼くコツ
ソーセージをフライパンに入れ、3分の1がつかる水で茹でる。水が完全に飛んだら少し火を弱めてこんがりと焼き目をつける。切り込みを入れると肉汁が出てハリがなくなる。肉汁を楽しむポトフなどは切り込みを入れる。
*カンタンソーセージレシピ動画