小粒だが強い整腸作用が・・・らっきょう
産地と属性
ユリ科ネギ属の多年草。漢字では「辣韮」「辣韭」などと書く。
原産地は中国で、日本には平安時代に伝わった。
おもな生産地は、鹿児島県、鳥取県、宮崎県、福井県など。
鼻にツンとくる独特の香りと、シャキシャキした歯ざわりが特徴的な野菜。
漢方では、心臓や胸の中の動きを活発化させる生薬として利用されている。
生は5~7月に出回る。
栄養成分の働き
ビタミンB1は、疲労の原因となる乳酸たんぱくの分解を促すので、肉体疲労や倦怠感などの解消に作用する。また、糖質をエネルギーに変えることから、正常な脳神経の維持や脳機能を活性化する働きももつ。
独特のにおいのもとである硫化アリルには、殺菌作用や血液をサラサラにする働きがある。また、ビタミンB1の効果を高めたり、がんを抑制する働きをもつ。
豊富に含まれているカリウムが、ナトリウムの排泄を促進させて高血圧の予防に役立つ。
食物繊維はゴボウの3〜4倍もの量を含む。
水溶性の食物繊維なので、血糖値やコレステロール値の上昇、脂肪の吸収を抑制する働きがあり、糖尿病や動脈硬化の予防に効果があるとも。
栄養成分
食物繊維、カリウム、ビタミンC、カルシウム、ナイアシン、ビタミンB1、葉酸、硫化アリル
注意点
洗いラッキョウは下処理が不要だが、泥つきのものは皮をむいて根と芽を切ってから使う。
全体的に白色で、丸くてふっくらとして粒がそろっているものを選ぶ。
ポイント
カレーと一緒に食べる甘酢漬けのものが一般的だが、しょうゆやみそで漬けたものもある。
漬けたラッキョウは、細かく刻んでサラダや炒めものに利用できる。
夏バテをしやすい時期には、特にとりたい野菜。
渋みはイソクリエチゲン
渋みはサポニンの一種でイソクリチゲンと言う成分。サポニンにはコレステロールや中性脂肪を減らしたり、がん予防に期待が。
焼きラッキョウも
ラッキョウの有効成分は水溶性。水分を閉じ込めた丸ごと焼きもシンプルでおすすめ!
薬味風に生食も
細かく刻んだものを玉ねぎのように薬味にも。硫化アリルをそのまま摂れる。同様にらっきょうつけを薬味に使うのもいい。
*カンタンらっきょうレシピ動画